どうして、あの人と離れられないのか?

よくあるご相談です。

「もうダメとわかってもいても、ズルズルと関係を続けてしまう……どうしてなのでしょう?」

これは、運による相性だけでは説明できない、人間の、動物としての本能的な男女の差があるからです。

DNAが引き起こす男女の心理の相違点

DNA男女関係において、男性の心理の根底、本能的性質には、特有の性欲が大きな影響力をもたらします。(哲学的に“リビドー(衝動)”と呼ばれるものでもあります)
この性欲は、人(動物)として子孫を残すという本能からくるものですが、男性の本能的な性欲と女性の本能的な性欲には差があります。

男性は、「子孫を残せ」という命令だけがDNAの中に刻まれています。
対して女性は「強い子孫を残せ」という命令がDNAの中に刻まれています。

これは、女性は、一生に子孫を残す機会(妊娠・出産)は少ない数での限りがありますが、男性が子孫を残す機会(性行為のみ)は無限大にあるという生物的構造の差も関連しています。
女性は、一生の内、出産は多くても10人程度が限界ですので、いかに強い子孫を残すのか重要になります。
この強い子孫を残すということは、本能として、遺伝子学的に強い子孫となる特定の男性を探し、その男性に守られ支えられながら子供を産み、育てることに繋がります。
近代では、社会が高度に発達し、経済的問題を回避しやすくなりましたが、人間の歴史の大部分を占める過去においては女性一人で出産、子育ては困難を極めたものです。
この長い歴史は、女性のDNAに刻みこまれ、女性が一人の男性に一途に愛する傾向を築いた背景の一つとなっています。

これらの点は、脳科学においても立証されています。

女の子が思春期になると、父親の体臭を嫌うようになるのは、このDNAの命令の働きによるものとされています。近いDNAの形同士の子は生命力が弱くなる、つまり近親相姦では異常な子が生まれやすい、というリスクを自然回避することから起こるものです。
人間の自然な体臭は、DNAによって異なるとされています。人の体臭に好き嫌いの好みが分かれるのは、強い子孫を残せるDNAを持つ異性の匂いに惹かれるようになる仕組みの一つです。

対して、男性は、子孫を残すという本能においては“質より量”であるため、裏を返せば、一人の女性だけに自分の子孫を残さなくてもよい、という本能的思考になります。
高度な野生動物の幾つかには、群れの中で最も強い雄だけが、群れの雌と交尾をし子孫を繁栄させるものがあります。

本能のままの生殖活動では社会の秩序を保てない

しかし、この男性の本能だけを優先しますと、社会、国家の底辺の最小組織となる「家庭」の制度を維持できなくなります。

男性の本能のまま放任すれば、遺伝子学的に強い子孫を残すことができても、きちんと子供を教育し育てられない社会となり、結果として国家、社会が崩壊します。

現在でも幾つかの国では、一夫多妻制が残っていますが、そのほとんどが貧しい国です。これは裕福な社会的力のある男性がより多くの女性と子供養う制度を持つことによって、国力を保たせる役割を担うものです。

人間は本能だけで生きられず、理性的な生き方、生殖活動をしなければならない……この理性と本能のギャップが、「どうして、あの人と離れられないのか?」の答えの一つとなります。また、不倫や浮気の背景にあるものの一つとなっています。


この記事は、2012年11月10日に公開した記事の再掲出です。